別表記:茶子塩梅(さすあんばい 野村又三郎家)
分 類:和泉流占有曲
登場人物:唐人(シテ)、妻、何某
あらすじ
唐人の夫に十年あまり連れ添う日本人妻。このごろ夫が「にほんじんむしんがとうさいれん」 「ちゃさんばい」などと言ってなくのですが、意味が分からない。 近所の物知りに尋ねると、「日本人には心がない、中国に残してきた妻が恋しい」「茶が飲みたい」 「酒が飲みたい」と言う意味だと答える。妻は夫が自分に分からないように言うので腹を 立てますが、思いとどまって、せいぜい喜んでもらえるように酒を振る舞います。 夫は酔いが回り、楽を舞うなどして楽しみますが、やはり最後には「にほんじんむしん…」 と言って泣き出してしまいます。
みどころ
場所は九州箱崎。箱崎というと能「唐船」が思い出されます。
おそらくそちらを受けて作られた狂言でしょう。
国際結婚というのは今でも大変ですが、国に妻を残してきたというので、
現地妻ということなんですね。十年も連れ添ったのに、
自分に分からないように愚痴を言われ、妻は怒りますが、
その怒りを押さえるなんて、なんとしおらしいのでしょうか。
その上、せめて酒でも振る舞おうというのですからなおさらです。
それに引き換え、夫の自分勝手な事。困ったものですね。
その当たりの人間関係がみどころかもしれません。
演じる側にとっては「楽」を舞うので、酒宴を楽しくしていくのが
ポイントとなります。
文:佐渡のきつね
公演情報