分 類:鬼山伏狂言 鬼物
登場人物:鎮西ゆかりの者(シテ)、親鬼、姫鬼、眷族(立衆)
あらすじ
鎮西ゆかりの者(和泉流では鎮西八郎為朝)が播磨国(兵庫県)印南野を通りかかると、
鬼が現れました。鬼は男を食べようとしますが、美男子なので娘鬼に食い初めさせたいといいます。
鬼は早速娘鬼を呼びますが、娘鬼は男に一目ぼれ。男もただ無残に食われるよりは、
何か勝負をして負けたならば食われようと言います。
そこで、娘鬼と腕押し、脛押しをしますが男が勝ってしまいます。最後に首引をしますが、
娘鬼が負けそうになると親鬼は眷族に加勢させますが、頃合いを見て男が首にかけた紐を
外し逃げ出してしまいます。
みどころ
鬼の世界にも親ばかというのはあるようで、親鬼は男にはいばりちらしますが、
娘鬼には猫なで声で甘やかしています。娘鬼は娘鬼で、男に一目ぼれして
身悶えしています。男は男で、どうやって逃げ出そうか考えているんだかいないんだか。
食われようとしている時にわざとらしく咳をしたり、暑いとか言って扇ぎだしたり。
あまりに不自然です。不自然すぎます。何を狙ってるんでしょう。
さて、曲名になっている首引ですが、脛押しも含め、現代には見られない行動です。
腕押しは腕相撲ですけどね。筋肉番付でやってもらいたい気もします。
ちなみに、昔は腹押しというのもあったそうです。
鬼とはいえ、若い男女が腹と腹とをぶつけ合えば、、、というのが、この狂言の
面白い所だったようです。
文:佐渡のきつね
公演情報