水掛聟(みずかけむこ)


「ペーッペッペッペ!ジャリジャリ」
聟と舅の水争いは、どんどんエスカレート・・
これが本当の“泥仕合” 

 

分  類:聟女狂言 夫婦物

登場人物:聟(シテ)、舅、妻(=舅の娘)


 あらすじ

 日照り続きで田に水がない。隣り合わせの聟と舅の田で、二人の間に水争いが始まり、口論から組み合いとなる。妻(舅の娘)が出て二人の間に入るが、結局夫婦で舅を打ち倒し、連れだって帰って行く。舅は「ヘェ、よいわ。おのれら両人、来年から祭には呼ばぬぞよ」とさびしく留める。


「ヤイヤイ、身共の足を取ったならば、向後そばへは寄せ付けぬぞ」
「のう悲しや、何としましょうぞ」
「舅の足を取れ、舅の足を取れ」「心得ました。」

 

 みどころ

 水不足というのは恐ろしいものです。特に、水稲栽培を行う場合には 大量の水を必要とします。水の利害関係は根深い対立を残し、 人々の結束は何よりも固くなります。
 そんな背景をもったこの狂言ですが、水争いのために親子の仲までも 引き裂かれてしまう悲劇を、逆に喜劇に変えています。さすがは狂言です。
 舞台には当然ながら水も流れなければ、田も見えませんが、 そこは皆さんの想像力と、演者の演技によって見えてくるはずです。 もちろん、掛け合う泥も。本当はこの程度の喧嘩ではすまない問題ですが、 そこは虚構の世界ですので、気にしないで下さい。

文:佐渡のきつね

 公演情報  

 


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