酢 薑(すはじかみ)


からかさを差いて行くわ」
げがさを着て行くわ」 

 

分  類:集狂言 争い物

登場人物:酢売り(シテ)、薑(はじかみ)売り


 あらすじ

 酢売りと薑(ショウガの古名)売りが道で出会い、それぞれ系図を、薑売りは「から」、酢売りは「す」を用いた秀句(しゃれ)で語り、さらに道々互いに秀句を言い合って売り物の司を争うが、勝負はつかず、酢と薑は縁の深い食べ物(「薑は酢でなければ食はれぬ」)であったとめでたく笑って留める。


最後は仲良く、二人そろって“笑い留め”

 

 みどころ

 この曲は見るというよりも二人の言い合いを聴く曲です。 酢は“すっぱい”ので酢売りは「」のつく言葉を言い、 薑(生姜)は“からい”ので酢薑売りは「」「から」のつく言葉を言います。 初めは、自分の商売品がどれほど由緒正しいかをそれぞれ「」と「」を用いて言い合います。 それでも勝負がつかないので、「」と「」の付くものを言い合うことにします。 何と言うかは聞いてのお楽しみ。でもサービスでほんの一部を紹介。
薑「身共から参ろう」  酢「それならば、ぐに行かしめ」
薑「傘(からかさ)を差して行くは」  酢「共の者とみえて、菅笠(げがさ)を着てゆくは」
薑「これは物店へ出た」  酢「奇屋道具もおびただしうあるわ」
 
同じような言い争いの狂言には「膏薬練」があります。また昔は「茶壷」や「鳴子遣子」の ように、仲裁人が出てきて賭け物を取って逃げてしまったそうです。 現在の笑留の方が幸せな感じになります。

文:佐渡のきつね

 

 公演情報

   '98 4/29(水・祝) 三大学狂言会(春の会)
          於 京都・八坂神社能舞台


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