濯ぎ川(すすぎがわ)

分  類:聟女狂言 夫婦物

登場人物:聟(シテ)、妻、姑


 あらすじ

 聟殿は今日は濯ぎ物。しかしそれも終わらないうちに嫁には蕎麦を打てと言われたり、 姑には風呂を炊けといわれたり大忙し。 どちらの言う事を先にするかを考えているうちに両方から怒られます。 そこで、自分の仕事を紙に書いてそれだけをするのはどうかと提案します。 嫁と姑はいろいろ仕事を書き付け、戻っていきますが、 聟は一計を案じ、濯ぎ物を川に流してしまいます。嫁はそれを取ろうとして川に転落。 嫁と姑は助けてくれといいますが、聟は紙に書いていないからする必要はないと言い張ります。 ついに姑は折れ、聟をこの家の主と認めます。 それを聞いて聟は嫁を助けますが、嫁は自分をなかなか助けなかった事に腹を立て 殴り掛かりますが、勢い余って姑を倒して、聟を追いかけていきます。

 みどころ

 いつの世も、入り聟は肩身が狭いです。嫁にいびられ姑にいびられ、でも何も言えない。 それだけでもう、オバチャンたちには馬鹿受けです。
 みなさんはだれの立場に立って笑う事ができるでしょうか。

 うんちく

 世相にあった爆笑狂言なのですが、実は古典狂言ではないのです。 飯沢匡原作で、昭和二十七年に初演です。しかも、新作狂言として書いたのではなく、 演劇を習う学生に古典をわかりやすく体験してもらうために書いたものなのです。
 その後、大幅な変更を加え、新作狂言として登場しましたが、 あまりに面白く、あまりに上手にできているので、大蔵流の正式な演目になっています。 このように成功した新作狂言は珍しいといえます。

文:佐渡のきつね

 

 公演情報

 


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